「殺人者」The Killers アーネスト・ヘミングウェイ
『世界短編傑作集4』編:江戸川乱歩 創元推理文庫 所収
ここからハードボイルドの文体が始まったと言うのと、殺し屋のプロトタイプが生まれたと言う歴史的価値云々を知っていないと、少し面白みに欠けるが、殺し屋とのやり取りや、静かに自分の運命を受け入れようとする者がさらりと文学的な感じを出していて良い。
「完全犯罪」The Perfect Crime ベン・レイ・レドマン
『世界短編傑作集3』編:江戸川乱歩 創元推理文庫 所収
動機が自尊心を守るためと言う点が、極めて凶悪なのではないかと思わせる。これも探偵物のセルフパロディのような物?
「夜鴬荘」Philomel Cottage アガサ・クリスティー
『世界短編傑作集3』編:江戸川乱歩 創元推理文庫 所収
何となくアンフェアな感じがしなくもない。
「二壜のソース」The Two Bottle of Relish ロード・ダンセイニ
『世界短編傑作集3』編:江戸川乱歩 創元推理文庫 所収
これぞ「奇妙な味」ともいうべき大傑作短篇だと思う。だれも小屋の中を覗き込もうとしなかった、という矛盾点があっても、傑作には変わりない・
「ボーダー・ライン事件」The Border-Line Case マージェリー・アリンガム
『世界短編傑作集3』編:江戸川乱歩 創元推理文庫 所収
シンプルであるが故に面白い。
「イギリス製濾過器」English Filter C・E・ベチョファー・ロバーツ Carl Eric Bechhofer Roberts
『世界短編傑作集3』編:江戸川乱歩 創元推理文庫 所収
そもそも、フタの無い(開けっ放しの)濾過器というのが今では想像しにくい。動機も殺さなくてはならないほどではないのでは?
「密室の行者」Solved by Inspection ロナルド・A・ノックス
『世界短編傑作集3』編:江戸川乱歩 創元推理文庫 所収
奇想的にも関わらず、シンプルな作品で面白い。