2008-01-01から1年間の記事一覧
『地球最後の男』など、終末物で有名なマシスンの極めて感動的な終末もの。世界が終わるときに、どう終わりを迎えるのか? 結局男の発想としては、母性に包まれて迎えるしかないと言うわけです。
ボディースナッチャーVS.子供。アメリカの赤狩り時代の狂想。
寓話的な面白さは、いささか古い感じもするけど、”ひる”の存在が面白く、オチも効いているし、恐さもたっぷりある。
ブラッドベリのライトサイドを恥ずかしげもなく出した作品。しみじみといい。
20世紀SF〈2〉1950年代―初めの終わり (河出文庫)作者: レイブラッドベリ,フィリップ・K.ディック,リチャードマシスン,ゼナヘンダースン,ロバートシェクリイ,中村融,山岸真,Ray Bradbury,Philip K. Dick,Robert Sheckley出版社/メーカー: 河出書房新社発売日:…
現時点でアンソロジーに収録が濃厚な作品。 「長い暗い冬」曾野綾子 『異形の白昼』集英社文庫 所収 「母子像」筒井康隆 『佇む人』角川文庫 所収 「乗越駅の刑罰」筒井康隆 『恐怖特急』集英社文庫 所収 「遠い座敷」筒井康隆 『日本 怪奇小説傑作集3』創元…
ロバート・F・ヤングは好きな作家。西洋的な現代の寓話ってところかな。
子供時代に戻って恐さを味わえた感じ。この作品が一番ハロウィンらしい小品かもしれない。
古典的な怪奇小説。最後に突然、記述者の推測が入って終わるが、それも古典的でよい。 ただ、全36ページ中、29ページまで記述者である「私」が女性であることに気がつかなかった。なのでずっと男だと思っていた。これは気づかない私がバカなのか、作者がヘタ…
面白い。このような永劫の時間を感じさせるタイプの話しは大好き。 タイトルが"The Circle"であるため、登場人物たちが永遠と同じことを繰り返すであることが暗示させられるのだけど、これは死よりも恐い状況だ。 しかし、原題"The Circle"を「輪廻」として…
極めてありがちなパターンの話しではあるが、ムクムクと少女の顔が変形していく場面はかなりホラーで良い。
ハロウィンパーティーがどんな物かピンとこないせいもあるかもしれないけど、何かごちゃごちゃとして、状況がわかりにくい話しだった。クイーンの長編を読んだときにはそんな印象は一度もないので、これは訳が悪いのではないか? この作品に限らず、このアン…
いわゆる、「無垢に見える子供の犯罪」タイプの小説。剃刀の仕込まれたチョコバーを誰かが、食べてしまうのかと思いそれを想像するのが恐かった。作中では大事に至らずほっとした。
ハロウィンはあまり関係ない話し。吸血鬼の正体もさほど面白いわけではないと思う。
これも素晴らしい読後感の作品。悲しいがロマンティックである。さり気ないオチの付け方がいい。
ブラックすぎる。というか残虐すぎる。ブラッドベリは元々ダークなテイストを持っていてそこが魅力なのだけど、ここまで残酷なのは他にはないのでは? 自分が一番ん不幸だと思う父親のエゴイスティックな狂気に驚く。しかし、結末をはっきりさせない絶妙な終…
ちと無理がありすぎる話しかな。訳が良くないように感じられるのは勘違いか?
ありがちな話しではあるが、書き方がうまい。
ダイイングメッセージ的な内容の話しはよほど注意して書かないとわざとらしい物になってしまう。これはギリギリかな… プルトニウム=ハロウィーン(悪の勢力が広まる日)というところがうまい。
恐怖のハロウィーン (徳間文庫)作者: アイザックアシモフ,仁賀克雄出版社/メーカー: 徳間書店発売日: 1986/10/01メディア: 文庫この商品を含むブログ (7件) を見る"13 Horrors of Halloween" 徳間文庫 仁賀克雄:訳 序文 邪悪の力 "Introduction: The Forces …
訳:鷲見洋一 空気の精(シルフ)と女性との恋愛についての会話。1730年ころはこういった会話がしゃれていたのでしょう。
フランス幻想文学傑作選〈1〉非合理世界への出発 (1982年)作者: 窪田般弥,滝田文彦出版社/メーカー: 白水社発売日: 1982/12メディア: ? クリック: 1回この商品を含むブログ (4件) を見る白水社 幻想小説アンソロジー 「空気の精」"Le Sylphe ou Songe de Mad…
テレビでよく使われる「放送コードギリギリ」にかけて「妄想コードギリギリ」
アンソロジーのタイトル候補『空は妄りで奇なる幻と想う』 空想、妄想、奇想、幻想というワードが隠されている。
寓話っぽいのだけども、どっちつかずかな。
読者へ選択肢を残して終わるタイプ。私ならとりあえず車をやり過ごしてからダッシュして拾うだね。
タイトルと舞台設定で怪談かと思わせて、このオチはスカしてる。まあ都筑道夫らしいともいえる。
謎がはっきり提示されない、何となく不安なタイプの小品。若さへの憧憬が少し含まれているくらいで、それほど出来がいいわけでもないと思う。
因縁のある人形の話しをちょっと変則的に書いた小品。
読んでも読んでも読み終われない謎の本の話し。 タイトルの付け方、最後の落とし方、都筑道夫の絶品芸です。さすが。 本にまつわる謎というだけでゾクゾクします。