2008-10-17から1日間の記事一覧

「今年の生贄」"Victims of the Year" ロバート・F・ヤング Robert F. Young

ロバート・F・ヤングは好きな作家。西洋的な現代の寓話ってところかな。

「昨夜の魔女」"Yesterday's Witch" ゲイアン・ウィルソン Gahan Wilson

子供時代に戻って恐さを味わえた感じ。この作品が一番ハロウィンらしい小品かもしれない。

「万霊節前夜」"All Souls" イーディス・ウォートン Edith Wharton

古典的な怪奇小説。最後に突然、記述者の推測が入って終わるが、それも古典的でよい。 ただ、全36ページ中、29ページまで記述者である「私」が女性であることに気がつかなかった。なのでずっと男だと思っていた。これは気づかない私がバカなのか、作者がヘタ…

「輪廻」"The Circle" ルイス・シャイナー Lewis Shiner

面白い。このような永劫の時間を感じさせるタイプの話しは大好き。 タイトルが"The Circle"であるため、登場人物たちが永遠と同じことを繰り返すであることが暗示させられるのだけど、これは死よりも恐い状況だ。 しかし、原題"The Circle"を「輪廻」として…

「パンプキン・ヘッド」"Pumpkin Head" アル・サラントニオ

極めてありがちなパターンの話しではあるが、ムクムクと少女の顔が変形していく場面はかなりホラーで良い。

「死んだネコの事件」"The Adventure of the Dead Cat" エラリイ・クイーン

ハロウィンパーティーがどんな物かピンとこないせいもあるかもしれないけど、何かごちゃごちゃとして、状況がわかりにくい話しだった。クイーンの長編を読んだときにはそんな印象は一度もないので、これは訳が悪いのではないか? この作品に限らず、このアン…

「小鬼の夜」"Night of the Goblin" タルミジ・パウエル

いわゆる、「無垢に見える子供の犯罪」タイプの小説。剃刀の仕込まれたチョコバーを誰かが、食べてしまうのかと思いそれを想像するのが恐かった。作中では大事に至らずほっとした。

「吸血鬼の日」"Day of the Vampire" エドワード・D・ホック

ハロウィンはあまり関係ない話し。吸血鬼の正体もさほど面白いわけではないと思う。

「ハロウィーン・ガール」"Halloween Girl" ロバート・グラント

これも素晴らしい読後感の作品。悲しいがロマンティックである。さり気ないオチの付け方がいい。

「十月のゲーム」"The October Game" レイ・ブラッドベリ

ブラックすぎる。というか残虐すぎる。ブラッドベリは元々ダークなテイストを持っていてそこが魅力なのだけど、ここまで残酷なのは他にはないのでは? 自分が一番ん不幸だと思う父親のエゴイスティックな狂気に驚く。しかし、結末をはっきりさせない絶妙な終…

「ハロウィーンの殺人」"Trick-or-Treat" アントニー・バウチャー

ちと無理がありすぎる話しかな。訳が良くないように感じられるのは勘違いか?

「いまわしい異種交配」"Unholy Hybrid" ウイリアム・バンキアー

ありがちな話しではあるが、書き方がうまい。

「ハロウィーン」"Haloween" アイザック・アシモフ

ダイイングメッセージ的な内容の話しはよほど注意して書かないとわざとらしい物になってしまう。これはギリギリかな… プルトニウム=ハロウィーン(悪の勢力が広まる日)というところがうまい。

『恐怖のハロウィーン』 編:アイザック・アシモフ 徳間文庫

恐怖のハロウィーン (徳間文庫)作者: アイザックアシモフ,仁賀克雄出版社/メーカー: 徳間書店発売日: 1986/10/01メディア: 文庫この商品を含むブログ (7件) を見る"13 Horrors of Halloween" 徳間文庫 仁賀克雄:訳 序文 邪悪の力 "Introduction: The Forces …